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学校ホラー  五日目の月 [小林めぐみ]

ホラー、ということですが。
怖くはない。
怖くはなかった。

けれどうーん、なんだろうか。
とにかくは、小林さんっぽいお話でした。
私は、好きです。
面白いか、面白くないかと、いえば、そんなには面白くない。
面白さでいえば、普通くらいでした。


小林さんのブログでの最近の話題が、お子さんのことが多いので、それもあって、なんとなくそういや幼稚園のコが出てくる話があったなあ、と思って読むことにしたのでした。
小林さんのお子さんは、この作品に出てくる星太くんみたいに、明るくておしゃまなコなんでしょうか!? 高校生のおねえさんを名字呼び捨てで呼んじゃうようなー。
しかしまあ、ホラーなわけですから、ある意味スプラッタなわけですから、いろいろあるわけですので。
ですからなんだか、小林さんのお子さんのこととかを引き合いに出してしまったのは、あんまよくないかなあとは思うんですが。ま、小林さんご自身が書かれた作品ということで、もあり、ま、許していただくことにしていただいて。


全体として、は、バランスがそうでもなかったのではないかと。
ホラーって、思いっきり近視で爆走してなきゃなんないけど、主人公のけいちゃんは抜けてるんだけど、でもちゃっかりしっかりしてる女の子なので、時折自分を取り戻すので(でもここが、小林さんらしいところだと思う。そこが私はとても好きで面白いところだと思っている)、なんかところどころ立ち止まってきょろきょろしてふと振り返ったりする。
だから、読んでるこっちも、同じように今の位置を見回して、俯瞰してみたりするので、怖いというのとは違っている。
でも、そういうところがとても私は好きだなあと思うので。
小林さんらしいところで、ぐっときて好きだなあと思うので。

小林めぐみ
学校ホラー  五日目の月






ある日、けいは登校中目の前で交通事故に出くわす。
その直前、けいは事故の起こる交差点で、自らの高校の付属幼稚園の生徒を見かけていた。奇妙な違和感とともに。




これは、あれである。
つまりは、あの。
わずかなこととか、ほとんど。は。
そういうのは、ほとんど瞬時の判断であるように思う。
いつだって、選び取って、切り捨てて、いるんだと思ったりする。
冷酷に。
軽薄に。
逡巡など全く無く。
そのあとには、すっかり忘れてしまって。
そんなことがあったということさえ、ちっとも残さないで。

普通に。
当たり前に。
息を吸って、そして吐くかのように、望むも望まないも構わずに。

だから、けいちゃんの選択には、そっと息をつく感じだった。
もっとも、ずいぶん前の段階で、彼らは切り捨てられていたのである、とっくに。普通に。当然のごとく。
仕方ない感じである。
というか、あらためて整理されたというか。
あっちこっちに散らばったいくつかがひとつにまとめられ、その置き場所が定まった、というか。
そして。
結局は、健康的な生活の方が良いに決まっているのである。
けいちゃんは、けいちゃんを良くない方向には持ってはいけないのである。
なぜなら、けいちゃんはけいちゃんだからだ。

元々、生き物とはそういう性質のものだと思う。



しかしまあ、あまりの乱暴な展開ではある気はする(でもある面ではそこが結構好き)。
が、けど、ホラーって大概・・・・・・。
なんてことを思ったりするのは私だけなのでしょうか・・・。

ホラーの主人公でなきゃなんないので、けいちゃんはかなりの部分で浮かれている。地に足が着いていない。ふらふらしている。
なぜにー、とか度々思う。
でもそれも、ホラーだからであるのだから、隙がなければつけこめないのだから、ということなのだろうと。


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