SSブログ

ハリー・ポッターと炎のゴブレット [ハリポタ]

第4作である。


何度か読んでて、で、また読んでみて、で、思ったのは。
ハリーって、結局結構ふつうっぽいじゃんかー、ということ。
すごおくなんだか際立って英雄的な男の子では、ないんだなあと。
全体の流れのなかでは、例えハリー(主人公)であっても、全然遠慮なくざあーっと、容赦なく流されていくんだなあと。
登場人物が、というより物語に重きが置かれているんですよね。
でも、それでいいんだと、ふっと、思ったのである。
それに、ていうか、ハリーにはわざわざそういう位置にいて欲しいから、そういう風に書いているんだというような気がする。ハリーに、は、トクベツにトクベツなコであっては欲しくはないんだと思う。
なんというか、崇め奉っては、欲しくないとでもいいますか。
ハリーも、そこらにいるわたしたち(つまり読者)とそんなには変わらないのだと、でもそこからどうするかがどう動くかが大事なんだと。
そう。


だとして。とても素晴らしい作品であると、自信を持って言える。
とても面白い。とても楽しい。
何より、読んでいて楽しくワクワクするのが一番で。
本当に楽しかった。




※ ここからは、ネタバレと言われそうですが、書きます(一番重要な部分のネタバレではありません)。




緩んだ床板の下に隠されているケーキやなんかは、なんでそんなに長持ちするのかとか、ちらりと気になったりする。バースデー・ケーキっていうのはそんな、床板の下に入れておいても大丈夫なモノなのでしょうかー?? (お腹壊しそうな気がするんですが・・・)。
ロンのフクロウのピッグウィジョンはとってもかわいくてやんちゃで、ハリーの真っ白なヘドウィグも素敵ですけど、ピッグもかわいくて良いですよね。
フレッドが落としたものを、案の定拾って食べたダドリーの行く末は楽しかったですねー。なんとたやすく引っかかることか。

ロンのお兄さん、ビルは、映画でもとってもかっこよかったですよねー。
しかし、ロンのお母さんの料理を見てると、魔法を使いながらの料理ってのはなんでしょうか、なにやら切ったり刻んだりとかそういうのは全然魔法で出来てしまうみたいなので、料理が上手い下手というのは味付けとか煮たり焼いたりする時間の具合とかそういうことで決まってくるのでしょうか、うーん。料理自体をポンッとは出せたりはしないのでしょうかー??(ロンのお母さんが料理するのが好きなだけなのかなあ)
クィディッチワールドカップについては、私はサッカーが好きなので、気持ちはわかります。決勝戦なんかのチケットが手に入るなんてのは、テンションかなり上がることでしょう。

オリバー・ウッドは、映画を観てますます好きになった登場人物だったので(かっこいい俳優さんが演じてましたよねー。私的にはセドリック役の俳優さんより好きでした)、ちらっとですけども出てきてとても嬉しかったです。二軍とはいえプロチームと契約なんてすごいことですよ。トップチームに上がれるようにどうぞがんばってください。

ウェーザビー、にはやっぱ笑いましたよ。ふきだしたって、仕方ないよそりゃ。
フレッドやジョージがパーシーをからかうときに使ったりするのが、これまた絶妙で面白いですし。

暖炉の火になって、出てくる顔の、は、あれはどういう仕組みなんでしょうか。ロンのお母さんはトーストをあげたりしてましたが、そんな風にも使えるものなのですね。
そして、使う側(暖炉の火になって何か伝える側)も暖炉の近くにいなきゃいけなかったりするんでしょうか。それとも全然そんなことは関係ないのか。
もし暖炉の近くじゃなくたってよいのなら、シリウスに食べ物を渡すのは、暖炉からでもよかったのではないかなどど・・・(第5作より、煙突飛行ネットワークと関係あるみたいです。ということはやっぱり、伝える側も暖炉のそばにいなきゃなんないみたいですね)。

ヘドウィグがハリーのあまりのそっけない仕打ちに怒るところはとても好きです。誇り高いんですねえ。かっこいいなあかわいいなああいらしいなあ。
手紙を届けるときやなんかにいつも、ハリーの指を優しく噛むところもとても良いですよねー。ハリーととっても仲良しなんですよねー。

ロンが、今回ハリーとああいうことになったのは、少しなんだか唐突な感じもしたり。
でもまあ、『雨降って地固まる』と言いますしね。少々ぐらついてもらわないと逆に良くないですか。
ま、唐突な感じはしましたが。

謝っては欲しくはないというのは、とってもわかります。仲直りにははっきりしたことばなんかいらないのかも。表情や態度で十分にわかりますもんね。
それで泣いたハーマイオニーはとっても素敵。良いコです。可愛い。

フレッドのアンジェリーナの誘い方は、大好きですね!(フレッドとジョージは私のお気に入りなのです)
なんとかっこいいことかっ!!
そして、チョウ・チャンをきちんと誘えたハリーは偉い。年上の女の子を誘うなんてのはかなりの勇気がいることでしょうよ。
それにしても、パーバティとパドマって、同学年一の美女だったんですね。知らなかったー。

監督生用の浴室はいかにも楽しそうですねー。

救け出されたハーマイオニーが全然クラムのことを相手にしていないのが良い。親友たちのことがとても心配だったんですねー。

しかし、ドビーは靴下好きですねー。自由になれて、お給料とお休みをもらえて嬉しそうですね。楽しそうで良かったです。

最後の、ハリーがフレッドとジョージに渡したあるものは、とても素敵なエピソードで、私は実は一番好きなエピソードでした。
ドレスローブのことも、とても良い。どうぞかっこいいのを買ってあげてくださいな。


この巻での、全体に張りめぐらされている伏線は、敵の、とても賢さを感じました。頭の良い、バランスをきちんと取れる相手です。多くを望まないし、引くべきところを知っている。冷静で、身の程をわきまえている。
から、わかりにくい、し、。から、あまり避けようがなかったような。
だからこそ、どうしてあちら側に行かざるをえなかったのかが、少し疑問ではある感じがしないでもない。まあ、生い立ちが似ているからなのでしょうかー。
しかしまあ、いつものように思うのは、とても素晴らしく素晴らしい位置に全ての出来事が配置されているということです。素晴らしすぎる。おそらく何度も何度も練られたうえで書かれ、そしてそのうえに改稿を重ねられたものなのではないかと(もちろんいやいやそうではなく、天才的なモノであっという間に書き上げられたのかもしれませんが)。

ハリーは、自分にできる範囲で頑張ります。
それは、とてつもなく飛びぬけてきらりと光る、とまではいえないように私には思え。
しかし、それこそが、作者の伝えたかったことなのかもしれないと何度も読んだ今さらになって。
ハリーは、結局は普通の男の子で。結構怠けたり先延ばしにしたり逃げたいと思ったり。そんなことも思いながら生きていて。でも、前を見て一歩前に踏み出して行っていて。
むしろ、ハリーは物語に巻き込まれているのであって、ハリーが物語を引っ張っているわけではないと。
つまりは、どんなコでも踏み出せば、強くなれる要素を持っているのだと。
誰しもが強くなろうと欲すれば、強くなれて。勇気を持つことができるのだと。









では、私がこの第4作で一番こころに残った台詞を。
ロンがハリーに言います。

「あの人って、ほんとうに君のことをかわいがっているんだね、ハリー・・・・・・ネズミを食って生き延びてまで」


ハリーは、ちゃあんと愛されていますよね。


nice!(0)  コメント(0) 

nice! 0

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

※ブログオーナーが承認したコメントのみ表示されます。