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遺品

いろいろと感想を書くのは、少し置いておくことにして。


この本を映像化するとして、どういうキャスティングがいいかなあということを考えてみて。
主人公は松たか子さんで、でその相手役の青年が藤原竜也くんだったらいいなあ、とか思ってみたんですけども。
現実このおふたりが、共演するなんてことはなかなかありえないことですし(どちらもとてもすごい俳優さんですし)、それにこの話の主人公たちはもう少し若い方たちのようなので(青年なんかはまだ十代ギリギリっぽいし)、も少し前だったならぴったりだったかもですけどもと(さすがに竜也くんだってもうそろそろ十代の役は難しいでしょう多分)。
となると、誰かなあなんて考えてみて。

ああ、栗山千明さんだったら良いかも、と。
それで、林遣都くんだったら、どうかなあと。
本郷奏多くんでもいいかなあとは思ってはみたけれども、やっぱ綺麗すぎかと思いなおして、やっぱり林くんかなあと。
ま、柳楽くんというのも考えてはみたんですけれども(なんというか彼は、もう少し現実感のある役者さんですから)。

ううん、なんか良い感じではないですか?(この本をお読みになったことのある方にしか判断はできないでしょうが)
どうでしょうか。なかなか良いと思われませんか?

栗山さんは、上手い女優さんですし。とてもとても美しい方ですし。
ばーんと主役でやってのける力のある方だと思うんですよねー。
それに、古い洋館が似合う数少ない女優さんだと。
ま、多分、主人公もそうなんですけれども、もひとつの方のも演じなきゃなので、そっちはもっと美しさというかいかにも美女っていう雰囲気が必要でしょうし。




と、感想です。

ホラーなんだろうですけれども、怖くはなかったです。
主人公の女のひとが、しっかりしているし、なんというかいつも妙に明るく前向きなので、怖いというのとは違っていて。
主人公は、とても素敵で、魅力的な女性だなあと思いました。

そして、そのお相手の青年、も、かっこよい男子ですよ。少々やさぐれてますが。
ううん、色っぽい感じもするですし(いくつか色っぽい場面もあるので、色気のある俳優さんに演じてほしいなあと。だからこそ竜也くんだったら良いなあと思ったんですが。とはいえ、キスくらいですけれども)。

ホラーですので、どんどん周りの人たちとかが死んでいったりもするんですけども、不審な事件とかもあったりするんですけども、それほど怖くはない。
というか、そうはしてない、感じさえ、するような。
そういうところが、何だか、面白いように思う(そんな怖くはない、感じが)。
主人公の(つまりは読み手に)、身に迫るような怖ろしさはそんななかった。
多分、そういうのをまっしぐらに目指しては書いていらっしゃらないように思えるので、それにこれくらいで、微妙なところに在る感じも、なかなか好きではあって。

わざわざ、中程、にいる、ような。

だからこそ、いろいろな他の、細かな部分とか、面白い興味深いところとかが、きちんと伝わるようになっているのだろうとも思う。
謎解きな面も、ちゃんとありますもんね。

あと、主人公のしている学芸員の仕事は、とても大変そうでしたけども、なんだかとても意義のある仕事なんだなあと思いました。
その対象が、興味があるものなら余計に、面白そうな仕事でしたねー。

若竹七海
遺品




自殺したという、作家でもあったある女優《曾根繭子》の遺品や資料を整理することになった学芸員(主人公)は、繭子が生前暮らしていたそして最期のときをも迎えたといわれている銀鱗荘ホテルへと向かう。銀鱗荘ホテルとは、繭子のパトロンであった大林一郎所有のものであり、大林は繭子に関するありとあらゆるものを集めていた。
資料などいくらか整理ができつつあり、繭子についての展示をすることになったのだが、しかし、次々と不可解な出来事が積み重なる。繭子の遺作といわれる戯曲にまるでそうように、事件が積み重なる。





うーむ、というわけで、なぜか映像化について考えてみたんですが。
ってことで、この作品は、うーむむ。
適度に空いていた、作品であったのです。
余地が、ある作品でした。
つまりは、がっちり詰まったものではなかったということでええ、えええ。

素直に言ってしまえば、ええと、ええと、すごーくと大声で叫べるほどの、そこまでの面白さは、なかったんですよね。

しかしけどもっ、てことは逆に、いろいろ入れることのできる余裕があるということですので。
てか、ものすごく面白くて秀逸な本なんてのは、それを映像化したところで本を超えることなんてまずありえないですし。
ほとんどのことは、かっちり、何もかも定まっているものなので。
演技とか、登場人物たちが実体化したりするということとか、脚本とか、演出とか、そういったことがきちんと良い方向にいくだろう、感じの話でした。

って、いうか。
映像化するとして、それにあたって。
かなりの自由度のある作品だなあと思ったのですよ。

脚本にも、演出にも、そして演じる側の気持ちとかそういった部分でも、かなりいろいろ許されるだろうお話だなあと。
きっと、いろんな風にも作れる話だろうと思う。
シリアスにもコメディっぽくも、もちろんがっつりホラーにも。
主人公だって、その相手の男子だって、結構演者にまかせて演じてもらっても構わない感じがする。
俳優さん自身の考える創る、演技に添える登場人物たちだと思う(それは演出にも脚本にもいえることだと思う)。

多分だけど、作り手の側が、とても入り込んでできそうな感じがする。どんどん足していっても面白くなる可能性があるように思う。


しかしまあ、話的にものすごく派手だったりするわけではないような気がするので。
なんとなく、映像化するとしても映画はものすごくしっかり作り上げないとどうかなあと思うので、なんとなく2時間SPくらいでしょうか。
てか、思い切り端折られて端折られて、『世にも奇妙な~』とかの中の一話で、という感じもする感じではありますが・・・。

というわけで、ものすごくなんというか、勝手な空想をくりひろげてみました。
ああそうだ、最後にある主人公とその相手である青年とのキスの場面は、思い切り艶っぽい綺麗なシーンになってたらなあ、とまたも追加で思ってみたり。


ここからは、ネタバレ風です。いや、ネタバレ? と言っても過言ではない。
ですから、読みたい方だけどうぞ。









主人公の名前が一切出てこなかったので、名前でのトリックがあるんじゃないかと思っていたんですが・・・・・・。
まあ、最後に主人公が行ってしまったところが、つまりはこちらなのかなあとか、そういうことを表したかったのかもしれないなあとも思いつつ。
でも、絶対に何かあるに違いないと思っていたので、妙に悲しく。何だかさびしく。

いやいや、私が勝手に期待していただけだったわけでアレなんですが・・・・・・。


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